<若葉食堂>
上演時間:2時間
出演者:完治(30代)     町子(30代)
     さゆり(30代)    ナナ(10代)
     弦介(60代)     千吉(30代)     
     瑞樹(20代)     みどり(20代)    
     亜沙子(20代)    ミナ(20代)     
     花園(30代)     慎吾(10代)
     巧(10代)
     
〜〜ストーリー〜〜
舞台は、浅草のひさご通りから、2本外れた“鳩の町商店街”にある
今にも潰れそうな『若葉食堂』
店主は、完治と町子。仲のいい夫婦だが、まだ入籍はしていない。
ふたりの夢は、“浅草演芸場”に出演すること。
そう、夫婦漫才師になることが、ふたりの夢なのだ。
町子には弦介という、かつて浅草に“弦介あり”と言われたほどの芸人の父親がいた。
若葉食堂も、弦介の親の代からのモノだ。
娘の町子を芸人にしたくない弦介は、どうしても完治が気に入らない。
 今日もふたりは、オーディションを受ける。
花園プロダクションの副社長、花園は、鼻にも掛けない。
 その日の帰り道、町子はさゆりと出会う。
さゆりも小説家になりたいと言う夢を持っている。
夢を追うふたりは、すっかり意気投合。
そのさゆりは、人探しをしてるという。
そして、ふたりは、お互い頑張ろうと励ましあって別れる。
 
 ある日の若葉食堂。
町子が買出しに出かけて、完治は、隣りの八百屋のみどりちゃんと世間話をしていた。
すると、人探しをしているさゆりが、偶然若葉食堂を訪れる。
さゆりは、いきなり完治に抱きついたかと思うとハラハラと泣き出した。
その場にいたみどりは仰天して逃げ去る。
さゆりは、完治を探していたのだ。
そしてさゆりは、完治の元妻・・・イヤ、まだ離婚届は提出されておらず、
ふたりはまだ夫婦だったのだ。
驚き、慌てふためく完治・・・そこへ、帰ってくる町子。
どうにか、その場を取り繕って、難を逃れた完治だが・・・一難去ってまた一難。
さゆりが、若葉食堂で働くと言い出す。
すっかり意気投合している、町子は二つ返事で、さゆりが働くことに賛成する。

 そして、完治にとって、爆弾を抱えたような日々が始まる。
そこへ、依然から客だった花園プロダクションの駆け出しのスカウトマンである瑞樹が、
おいしい話をもってくる。ふたりには、願ってもない大チャンスだ。
しかし、問題は弦介だ。弦介は、ことごとく二人の前に立ちはだかる。
そして、弦介は完治に「才能ない!」と言い切る。
「どうしても漫才師になりたいのなら、町子と別れてくれ」とまで・・・。
煮え切らない完治の態度に、町子も怒りをぶつける。
若葉食堂で働いていたさゆりは、完治のピンチにひと役かいたいと願う。
・・・・・・・・・・中略・・・・・・・・・・
そして、ふたりにとっての又と無い大チャンスの日。公開オーディションだ。
さゆりの力もあって、ふたりは合格。しかし、町子は「完治・町子」を解散したいと願い出る。
さゆりと完治が夫婦であった事を知ってしまったのだ。
 やがて、完治が若葉食堂を出て行く日。さゆりが飛び込んで来る。
さゆりにも大きなチャンスが訪れたのだ。元々作家を目指していたさゆりは、
『現代小説大賞』に応募、大賞を取ったのだ。
「私が追い求めていたのは、完ちゃんじゃなかったみたい・・・」と、あっけなく振られる。
そしてまた、飛び込んできた瑞樹。
ふたりをテレビ番組で起用したいという。
一転、夢が開けたふたりの前に、大きな花火が・・・。
「また、漫才が出来るね!」と手をとって喜び合う。

*漫才は、実際に『台本』を書いてオリジナルで演じました。計3本の漫才があります。
オーデションで不合格と言う設定の台本1本と合格と言う設定の台本2本です。
脚本集へ
劇団の歩みへ
inserted by FC2 system