小次郎のクリスマス5

「閉店するし、手紙を渡そうと思うの」「永ちゃんに?」

「まさか、遥さんが…」「迷惑かしら…」

「どうしよう…」「永ちゃん、よろこぶよ!」

聞き耳を立てる永吉。

「永ちゃん…」「なにかな?」

「これ!」「遥!」「………?」

「中見て!」「お金?」

「何だと思ったの?」

閉店記念に、店前で記念写真。

「いよいよ、本当に店じまいなんだね…」

「コジロウ、帰って来なかったね…」

「指輪がない!」「どれどれ?」

「永吉、新聞を読む時間だね!」

「このあと、ドラマも見てたでしょ」

「何でもわかるなら、消えた5百万探して来いよ!」

「このゴミ箱からお金のにおいが…」

「外のゴミは、これで全部だよ」

「小次郎さん、そんな事しなくていいわよ!」

「ひとりにしてください」

暗闇の中、一晩中探す小次郎。。。

「小次郎さんは?」「さぁ…」

「出て行く準備は出来たの?」

「あっ!この袋!お金を入れてた袋!」

「お父さん、その日、肉を買ったでしょ!」

「あったぁ〜〜!!!!!」

「でも、期限は切れてるわ!」

「ここの土地、二束三文になるわよ」

「私の知り合いも、周辺を売らないしね!」

「いいわ!取引成立って事にするわ!」

「あ、ごみ、持って行きましょうか?」

「また来ます〜!」

「遥さん、やったわね!!」

「ありがとう!!」

「でも、この土地、本当に大丈夫らしいですよ!」

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